良い球を投げれる時に人は
「球に体重が乗ってる」とか「力がこもってる」とか言う。
野球やっていたみなさんの周りにもいたであろう。キャッチボールではとんでもなく良い球を投げたり、胸にちゃんとコントロールされたりした球が投げれる選手が、マウンドに立った瞬間に突然球が死んだり、ノーコンになったり、、、
我々の時代は
「あいつは心臓が弱い」
「メンタルの問題」
と言われていたが、研究を重ねた結果、メンタルが全く関係ない事が分かった。
そして
『キャッチボールでは伸びる球をコントロール良く投げれるのに、マウンドからだと伸びのある球が投げられないばかりか、ノーコンになる』
には、驚くほど簡単な理由があった。
下のイラストを見て欲しい。
笑ってしまうぐらい当たり前の事だが、平地では、軸足と着地足が平面に対し、マウンドでは角度がついている。
参考までに、NPB,MLB共に共通の高さを書いておこう。↓
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高さ
本塁(ホームベース)から18.44m(60フィート6インチ)離れた位置にある「投手板(ピッチャープレート)」の高さは、ホームベースより25.4cm(10インチ)高いと定められています。
(※日本のプロ野球でも同様の基準)
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お分かりだろうか?
あなたが普段キャッチボールしている平地の約30センチも高いところから投げると言うことの意味を。
しかもキャッチボールでは立っている相手に投げるのに対して、座っているキャッチャーに投げ込むと言う事の大きな違いが。
それでも、マウンドが平面であったら、なんとかなったであろう。
しかし、だ。
マウンドには約5°の傾斜がある。平地ではすでに着地している前足が、およよょ〜まだ着地しないのかいな!と言わんばかりに着地タイミングが遅れる。
普段の着地タイミングならまだ身体は開いて無いのに、マウンドから投げたら、いつもはすでに着地しているタイミングで身体が回り始めてしまってるから、そりゃ開くわな。。。身体開き早けりゃ、球に体重乗らんわな。。。
こー言った理由(こんなの違いのほんの一部だけども)を知らずに、「キャッチボールと同じように投げろ。」と言われたって、投げてる本人からしてみりゃ
「投げてるよ!でもなんかタイミングがズレるんだよ!」
ってなりますわな。。。
ハッキリ言おう。
平地でのキャッチボールの体重移動や上半身と下半身の捻転のタイミングは、マウンド上のそれとは全く違う。
なので私なら、平地ではピッチングの練習は真剣にはやらせない(しょうがない時もあるけど、そこで良い球投げてもあまり参考にしない)。
ましてや平地でピッチン時の体重移動の練習などさせない(シャドウならやる)。
ピッチャーは、平地でストライクを投げられる練習をすればするほど、マウンドでの感覚の違いに戸惑う。
ではどうすれば良いか。
あ、とんでも回答は期待しないでね笑
回答は皆さんが想像している通り。
“マウンドから投げる練習”
をする事です。
その際に、「キャッチボールと同じように」なんてアドバイスは絶対にしない。
その代わりに、
「キャッチボールとマウンドからのスローは根本的に違うんだぞ」
という事をまず認識させる。
その上で、ではどこまでタメを作るか、体重移動のタイミングは?リリースポイントは?
などを探る。
ここまで書いていてなんだけど、こんなもの、感覚の良い選手は、身体が自動的に調整してくれるんです。私のような元ノーコンピッチャーに向けて書いてます。
ノーコンは治る!
2025/11/05 19:26
